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みんなの「読書」ブログ


グラスホッパー 小説、映画レビュー

2016/09/11 18:28
伊坂幸太郎さんのグラスホッパー

小説は幻覚と現実の交差した世界でどこが現実なのか読者に想像させる楽しさを提供してくれるサスペンス小説。一方で、映画は、小説の流れを周到しつつ、物語をうまく終息させたアクションサスペンス映画となっています。




小説は、さすがに伊坂幸太郎という内容。たくさんの布石をばらまきながら最後にうまく回収する。しかも、今回のグラスホッパーに関しては、布石自体が幻覚の描写であり、最後にその幻覚をみせることで、読者に物語の結末をいくつか想像させるという試みをしています。実際に今回の結論については、断定的な書き込みも多いと思いますが、実際には、読者に任せるような感じで終わらせています。

出てくる人物がそれぞれ個性的。特に、「鈴木」「鯨」「蝉」の3人の視点で小説が語られる話の展開や特殊能力者が普通の世界に入り込み幻覚の正解と入り混じる話の展開は、まるで村上春樹のサスペンス版みたいです。

殺人と幻覚、これがやはりこの小説のキーワード。鯨自体は人を自殺させる能力を持っているが、一方で、殺した人間の幻覚に苛まれてしまう。一方で、妻に先立たれた田中は、復讐を考えているが、虫も殺せない優しい男。
戦闘能力が高いナイフ使いの蝉は岩西と口喧嘩し、独立したいと考えているが、お互いが必要としているということに気づいていない。

こういった長所と弱みをうまく対立的なところに配置し、彼らの行動をうまく説明してくれています。

この、幻覚と設定に気を使いつつ読み進めると面白さが格段に上がると思います。

実は、続編のマリアビートルでは、鈴木もちょい役で出ているのですが、その際に特殊能力というべき力が出現します。その能力が「神父」とよばれるもの。だれもが鈴木の前では、隠し事ができずに真実を話してしまう。

一方で、映画のほうは、原作どおりにことは進むのですが、バイオレンスシーンに力を入れて、原作がもつ不思議な世界観は全く省略していて、小説を読んだ後で見るのはちょっと辛いかもしれませんね。商業的にみるとしょうがないのかもしれませんね。



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差別化戦略の落とし穴について

2011/01/05 19:47
昨年読んだ本で、社内で話題になったのが、「マーケティングは他社の強みを捨てることからはじまる」という本です。





いままで、様々な企画を見てきた私ですが、何故後追いのサービスが勝てないのか?という説明をこれほど的確にしてくれている本は今までに見たことがありません。

間違った差異化戦略の考えとして、著者は次のように断言しています。

商品の「利点」とはすなわち、その商品の「魂」だ。その商品のすべてだといっても過言ではない。


たしかに、最初のコンセプトの商品やサービスは、ニュースなどにも大きく取り上げられますが、二番目の商品に関しては、なかなか取り上げてもらえません。

誰もが考えている以上に顧客はこの「魂」を重視する。その商品には「魂」があるかどうかを見抜くことができる。
利点の向上、欠点の改善や付加価値に対する顧客の評価は、あなたが考えている以上にずっと低いのだ。


よく、企画の場で星取り表みたいなグラフを出して、これから出す自社製品は全て○で他社の既存製品は×や△が並んでいるというスライドをよく見ます。著者のいう魂の価値はこれら星取り表の×をいくら○にしても埋まらない。ユーザにとってはどうでも良い尺度なんですよね。

これを筆頭に、様々なマーケティングに対する常識について、「疑え!」と作者は言っています。

目次を見ると一目瞭然です。

プロローグ
1章 マーケティングの常識を疑え!
1 「マーケティングの日本語訳」を疑え!
2 「ビジネス戦争論」を疑え!
3 「差別化戦略」を疑え!
4 「顧客至上主義」を疑え!
5 「価格戦略」を疑え!
6 「アイドマの法則」を疑え!

2章 マーケティング戦略を疑え
7 「顧客ニーズ」を疑え
8 「マーケティングリサーチ」を疑え!
9 「SWOT分析」を疑え!
10 「ターゲティング」を疑え!
11 「高付加価値戦略」を疑え!

3章 ヒット商品を生み出す3ステップ法!
12 独自性の高い商品を作れ!
13 3ステップ法
14 バラバラに分解する
15 基本機能を変える
16 今あるものからヒット商品を生み出す

4章 マーケティング戦略のまとめ方
17 マーケティング戦略のまとめ方!
18 「マーケティング・ミックス」を疑え!

エピローグ

半分以上のセクションで「疑え!」の文字がタイトルについています。そういった意味ではマーケティングの理論は学んだのだけどうまくいかないと悩んでいる我々に救いの手をさしのべてくれる本と言っても過言ではないと思います。

さらに3章以降では、ヒットするサービスの考え方やツールなども紹介してあり、これらを試してみるのも興味深いです。トータルで見ると隠れたヒット本だと思います。おすすめです。


当社の製品やサービスも後追いではなく、きっちりと魂のこもったものであるように努力していきたいですね。



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BUZZ革命

2010/10/20 00:27
タイトルに惹かれて、ついつい買ってしまいました。

ソーシャルメディアマーケティングの本かとおもいましたが、残念、内容は、よくある雑誌やTVに紹介されているソーシャルメディア企業や成功談をあつめたものでした。

ただ、なぜGreeがMIXIをキャッチアップできたのか?など詳細に書かれています。
通常は、二番手に落ちたサービスが復活するというのはなかなかないですからね。

Greeが選んだのは、DeNAのモバゲータウン。

この意志決定はなかなかできない。田中さん、やっぱり運強いよ!

と感心してしまう一冊でした。


BUZZ革命
文藝春秋
井上 理

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グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略

2010/06/06 14:30
グランズウェル ってなに?
この本では、「ネットのうねり」と読んでいますが、いうなれば、インターネットでのユーザの声や活動の事だと主いえばいいと思います。いうなれば、正のグランズウェルが良い口コミ伝搬であり、負のグランズウェルが、炎上と呼ばれている物です。残念ながら日本での「グランズウェル」という言葉の普及はいまいちです。

この本の著者シャーリーン・リーさんは、U.S.でも有数なてソーシャルメディアの専門家だそうです。たしかによく知っています。

仕事で長年ソーシャルメディアの媒体側にいたため、この手の話は聞くまでもないと思っていたのですが、やはり基礎というべきこの本を読まずして、ソーシャルネットをかたることはできないと思い、購入してみました。

目次
第一部 グランズウェルを理解する
第一章 なぜ今、グランズウェルに注目すべきなのか
第二章 柔術とグランズウェルのテクノロジー
第三章 ソーシャル・テクノグラフィックス・プロフィール

第二部 グランズウェルを活用する
第四章 グランズウェル戦略を立てる
第五章 グランズウェルに耳を傾ける
第六章 グランズウェルと話をする
第七章 グランズウェルを活気づける
第八章 グランズウェルの助け合いを支配する
第九章 グランズウェルを統合する

第三部 グランズウェルで変革を促す
第十章 グランズウェルが企業を返る
第十一章 グランズウェルを社内で活用する
第十二章 グランズウェルの未来



■本書メモ
バーブラ ストライザンドがカリフォルニアの湾岸写真を集めたサイトから自分の家の写真(スズメバチの巣をバッドで駆除しようとしている写真)を削除しようとして、逆にその写真の存在を知らしめ、削除できなくなったことをとりあげている。インターネットからコンテンツを削除しようとして、逆に広める現象を「ストライザンド効果」と呼ばれるようになった。ストライザンドとしては不名誉な名付け親になってしまった。

一方で、ソーシャルメディアをうまく活用して業績を上げている企業も数多く存在している。とにかく抵抗するのではなく、利用する方に注力することが大切。

グランズウェルのテクノロジーは、ブログ、Wiki、SNSなどたくさんあるが、ターゲットユーザのプロフィールや行動属性から適切なテクノロジーを選択すべきである。
まあ、ソーシャルメディアの参加者は、5つに分類される。創造者、批判者、収集者、加入者、観察者である。これらの参加属性が平均値よりも高いところにアプローチできるテクノロジーをうまく活用すべきである(ソーシャル・テクノグラフィックス・プロフィール)。

ブランドは、自社が作り上げるというのはすでに崩壊しつつあり、ソーシャルメディアが普及した現在、ブランドは顧客が決める。そのため、ユーザの声を積極的に「傾聴」し、ユーザと「会話」する必要がある。この傾聴こそが組織を変えるきっかけにつながる。

顧客を活性化することで、顧客が勝手に商品を宣伝してくれたり、課題をフィードバックしてくれる。これに素早く答えることで、ユーザの満足度を上げ、さらなるファンが増える。活性化する手法は、自社ブログや第三者のコミュニティなど様々あるが、そこで傾聴し、会話することが重要である。

ユーザサポートをグランズウェルに一部任せることで、コストの削減だけでなく、ユーザ同士が支援しあう中に発展してくれる。会社との利害関係のない人が勝手にQAに答えてくれたりもする。

製品開発に積極的にグランズを活用せよ。それがイノベーションを加速させ、商品の素早い改善につながる。


どちらにしても、「傾聴」「対話」「活性化」「支援」の4つのプロセスを製品開発のプロセスに組み込むこと(統合)が必要となる。

デルの『デル地獄」例:もともとジェフ・ジャービスのカスタマーサポートのお粗末であるという記事から始まった。このやりとりを通じ、サポートの悪さがグランズウェルに広まり、売り上げが28%も低下。デルもソーシャルメディア対策に乗り出さざるを得なくなった。とにかく、始めたのはブログの書き込みに耳を傾け(傾聴)、自らブログを立ち上げ(会話)、アイデアストームとよばれる顧客がアイデアを交換できるコミュニティを立ち上げた。こういった一歩一歩の積み重ねによりにどと「デル地獄」を引き起こすことが無くなった。


社内グランズウェルは、従業員のモチベーションを上げ、業務効率化に大きく役立つ。(ベストバイの例)


■感想

さて、ブログやSNSなどのソーシャルメディアを活用した事例が本やメディアにとりざたされ、早速自社でも取り組もうかと考えるブランドマネージャーや幹部の方もたくさんいますが、一方で「炎上」「ブランドを傷つけられる」というネガティブなリスクで二の足を踏むというのが多いです。たとえ、Goがかかったとしても、リスク回避のために、コメントを監視して,自社に不都合なコメントを削除、自社の都合の良い発信しかしないというのもあながち否定できません。

こういった、ソーシャルメディアの使い方は、グランズウェルという根本を理解していないということです。とにかく、ソーシャルメディアは、自社の広告塔でもなく、コントロールできるメディアではないということ。一方的にメッセージを発信しても声は届かない。むしろ、土足で踏みにじる行為は、炎上をまねくということです。

この手の本にありがちな、たくさんの例を取り上げて解説してくれているが、実際に行動を起こすには、デル地獄のようにソーシャルメディアによって痛い目にあった企業だけなのかもしれない。そして、そのときに対峙せずに、情報を隠蔽しようとすると逆効果になり、企業存続にも関わる危険性がある。そういった意味では、たとえ、ソーシャルメディアを活用しないときめていても、ユーザとの対話や企業姿勢については、普段から社内で決めておく必要がありそうです。

ちなみに、日本でも数多くの自社ブランドのSNSが立ち上がってきています。コカコーラパーク、ベネッセ「ウィメンズパーク」などメディアに匹敵するパワーを持ってきています。競合がこのようなコミュニティを持つことで自社のディスアドバンテージが浮き彫りになってしまいます。とにかく、ソーシャルメディアを無視できない時代に突入したと考えても良いでしょう。

まずは、ネットは怖い。ソーシャルメディアに目を背けている企業担当者は、一度読んでおく必要があります。まずは、入門書であり一番のバイブルである本書を読むことをおすすめします。


グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (Harvard Business School Press)
翔泳社
シャーリーン・リー

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関連書



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アスキー・メディアワークス
池田 紀行

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1Q84 遅ればせながら読みました。Book 3も予約しました!

2010/02/13 19:13
村上春樹1Q84。2009年の話題をかっさらったベストセラーです。本自体が高いので購入をためらっていました。村上春樹の小説はかなりの数読んでいるはずなので(全てというとおそらく語弊があるだろう)、いつかは読まねばならないなと思ってはいたけど、1Q84の文庫本まで待っていたら、この本をネタにお酒で語らうことも難しくなっちゃう。
といっても、本を肴に酒飲む相手はかみさんしかいないけど、かみさん村上春樹が苦手なので、結局語らうこともできず。中途半端な状態で悶々と桐野夏生のダークとか読んで、どーんと暗くなったりしていました。ちなみにかみさん、ダークは暗いねといいながらさっさと読んでいました。当然1Q84は手つかずです。

ところが、年末に楽天ポイントが3,000ポイント程度たまっていることがわかったので、それじゃーということで、そのポイントを使って、2010年の読書用ということでBook1,Book2同時に購入しました。

本の内容は、現実の中にある非現実を描く村上春樹の王道を行くストーリー。今回は、パラレルワールドと言うべき1984年の世界から、何かのきっかけで月が二つある1Q84の世界にきてしまった。実際のところ主人公である青豆(女性)と天吾(男性)の世界は、1984と区別がつかない位同じ世界。ただ違うのは、月が2つあること。リトルピープルが陰で影響を及ぼしていること。

物語の骨子は、天吾の話と青豆の話が交互に語られ、そして二人の物語が徐々にクロスオーバーしていくというもの。村上春樹お得意のパターンですね。性的な話が多くて小学校の娘にはお勧めできませんが、大人が見ると、村上流王道のラブストーリーです。お互い惹かれながら、遠慮していく。まるで韓流ドラマのようなすれ違い。そして、出会い、SEXして、離れていく。しかし、村上春樹の物語は、どうしてSEXを通過儀礼のようにいつも扱うのだろうか?物語の中でいつもSEXは象徴的なイベントとして描かれて、そしてSEXした後の二人は、鳥が巣立つように、ばらばらに新しい道に飛び立っていく。しかし、心はつながっている。そんな感じで捉えています。

ちなみに、天吾の語り口や趣味や行動って、村上春樹に出てくる主人公達と共通のオーラを持っています。村上春樹の性格もあるんでしょうか?よく言えは、村上春樹オーラ全開の小説といえます。それから、天吾は弱く内向きな性格(しかし体は大きくしっかりしている)。いわゆる草食系男子であり、一方、青豆は強い意志を持った女性として描かれています。

村上春樹のまともそうだけどトンデモワールドを演出しているのが「空気さなぎ」とか「リトルピープル」。ネットのレビューでは、今までとは違うという意見も出ていますが、いつもの村上春樹の手法と何ら変わりがないと思います。過去の作品でも不可思議な現象をラブストーリーに取り込んで、現実の中に盛り込んで、最終的に不可思議な現象の理由は説明せずに終わっています。だから、1Q84の文中にある『説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ』ということですね。もう、作者はこの説明はしませんよと暗に語っていますから。

Book2の半分で、物語の決着がついたか!と思ったのですが、実は物語の半分もきていないのでは?ということが後半にきてわかってきました。Book2で完結ならエーとぶーたれるところですが、4月16日にBook3が発売されるみたいです。

1Q84 Book3の予約を入れました。今現在、1,995円です。あれだけ売れた本なので、出版後は売り切れ確実だと思いますから、早めに予約した方が良いと思います。




1Q84 BOOK 3
新潮社
2010-04-16
村上 春樹

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いろいろな方の1Q84のレビューは、下のリンク先で見ることができます。






1Q84 BOOK 1
新潮社
村上 春樹

ユーザレビュー:
付き合いきれない第三 ...
紙数の無駄かもハルキ ...
代替本なき、唯一の本 ...

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1Q84 BOOK 2
新潮社
村上 春樹

ユーザレビュー:
面白かった。純粋に。 ...
ふかえりかわいいよふ ...
第3部が楽しみなぜニ ...

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記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0


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